暗記科目の勉強方法|受験で学んだ一生使える記憶の仕組み

校三年の8月22日、私は本屋さんで世界史の教科書を買いました。

10年以上前の話ですが、私は半年間勉強して早稲田大学と慶応大学に合格しました。世界史が受験科目でしたが、世界史は完全に独学でした。

高校では世界史の授業を受けたことすらなく、私は高校3年生の8月に、地元の本屋さんで世界史の教科書を買ってきて受験勉強を文字通りゼロからスタートしたんです。

世界史は完全に暗記科目だと言われています。また受験科目の中で最も暗記する量が多い科目だと言われています。

完全にゼロの状態からのスタートですので、最初の模試では偏差値30台です。そこからどうやって半年後に偏差値60以上の難関大学合格レベルまで知識を増やしたのか、そのやり方を紹介します。

高校受験、大学受験の勉強はもちろん、資格試験の勉強をしている人にも参考になると思います。

使うのは教科書と一問一答だけ

やり方はいたってシンプルです。用意する教材は教科書と一問一答の問題集2冊、これだけです。

一言で言えば、教科書を読んで、一問一答を解く、この繰り返しだけです。あとは1ヶ月に1回程度、過去問題や模試を解くだけです。

なぜこの学習方法がよかったのか?

その理由は、脳の記憶メカニズムに沿ったものだったからです。

脳の記憶メカニズムの話の前に、まず具体的な学習方法を見てみてください。

教科書の読み方

教科書の読み方は3ステップです。

ステップ1:素読

最初に教科書を全部通して読みます。脚注などの細かい部分は読まず、本文だけを通して読みます。意識して覚えようとせず、とにかく全体を把握することが大切です。

ステップ2:太字に腺を引く

2回目は太字部分に腺を引きながら読みます。なぜ太字なのかというと、それが重要なキーワードだからです。

ステップ3:覚えたい所に腺を引く
自分が覚えたい所に腺を引きながら読みます。このステップ3は何度も繰り返しますが、毎回蛍光ペンの色を変えるなど、前回と条件を変えることが大切です。そうする常に新鮮な視点で教科書を読むことができます。

一問一答の解き方

特別な解き方はありません(笑)。普通に解いて、間違えたところをもう一度解く、それを2冊の一問一答で交互に繰り返します。

1ヶ月1回は模試や過去問を解く

現在の自分のレベルを確認する意味合いもありますが、より重要なのは目標とするレベルを意識することです。

特に最初は点数は気にする必要はありません。なぜなら知識が一定以上のレベルにならないと点数には結びつかないからです。

私は11月のセンター試験の模試でも世界史は40点しかとれませんでした。それでもセンター試験本番では85点とれています。もちろん大学受験本番ではさらにレベルアップしていたはずです。なので点数は気にしないで大丈夫です。

受験までの学習計画

最初の1ヶ月くらいは教科書をステップ3まで進めるだけでいいと思います。つまり3回教科書を読むことです。

その後は、教科書を腺を引きながら読む、一問一答を2冊解く、の繰り返しです。

最後の1~2週間くらいは知識の確認として教科書を読むだけです。

計画自体も超シンプルです。

恐ろしくシンプルですが、おそらくこれが最強の暗記科目の勉強法だと思います。その理由は脳の暗記の仕組みにあります。

人間の脳に限らず、生物学的に共通する学習メカニズムがあります。

記憶すること=関連させること

暗記力が高い人と低い人の違いはとても単純で、暗記しようとする情報に対して、どれだけ他の情報を関連づけできるか、という1点だけです。

たとえば『ワシントン』という言葉は何の意味もない記号です。『わ・し・ん・と・ん』という音の羅列でしかないわけです。

おそらくこの記事を読んでいるあなたはワシントンを知っていると思いますが、仮に『ワシントン』という言葉を知らない人に、『ワシントン』を覚えろといっても、次の日にはワラントンだっけな?ワシンタンだっけな?と曖昧になっています。1週間後にはワシ...なんだっけ?という状態になって何も記憶に残りません。

エビングハウスの忘却曲線という有名な実験があります。忘却曲線によれば何の意味もない音の羅列を記憶しようとしても、私たちは24時間で7割を忘れてしまうからです。このような単純記憶の能力自体は東大生もヤンキーもほとんど変わらないのです。

ところが『ワシントン』に他の知識がくっつくことで、全く記憶力が変わってきます。

ワシントン=アメリカの初代大統領
ワシントン=アメリカの首都名

という2つの情報が関連づけされることで、ストーリーが作られます。

ワシントン=アメリカの初代大統領=アメリカの首都名
⇒ワシントンという人がアメリカの初代大統領になり、その名前がアメリカの首都名になった、というストーリーが頭に浮かびますよね。

このようにエピソード化(ストーリー化)されることで、何ヶ月も持続し、いつでも思い出せる情報になります。

このエピソード化が上手い人が暗記力が高いということなのです。

だからといって必ずしも『ストーリーで覚えよう』とはしなくてもいいんです。

このストーリーは私たちの脳が自動的に作り出します。

先ほどのワシントンのストーリーも、ワシントン=アメリカの初代大統領=アメリカの首都名という関連づけから、私の脳が勝手に作り出したストーリーです。

人間だけでなく動物でも同じです。脳内で記憶はネットワーク状に保存されているからです。生物の脳の構造的な特性なんです。

厳密にはエピソード化というのはアウトプット時の話で、情報そのものはネットワーク状に保存されています。情報のネットワークを辿りながら思い出す時に、自動的にエピソードとして思い出す、という意味です。

必要なのは、情報をインプットするときに、『関連づけされやすいように』インプットすることだけです。後は脳が自動的にネットワーク化、エピソード化してくれます。

脳内に情報をインプットすることを脳科学では情報の『獲得』と言います。情報を獲得する段階で最も重要なのが『関連づけ』だということです。

なので勉強するときは関連づけが起こりやすいように勉強する必要があります。そのためには、よく言われるように『全体像』を把握することです。

全体像といっても、歴史の流れとか、ヨーロッパで○○が起こったとき日本で何が起こっていたか、とか難しい話ではありません。

単純に自分がこれから何を勉強するのか、何を覚えるのか、それを大体把握しておくのです。

そのために、最初に教科書を3ステップをかけて読み、さらに定期的に読み直します。それだけで学習効率が大げさではなく何倍も違います。

記憶が定着するメカニズム

情報を獲得するためには『関連づけ』が重要ですが、受験に通用する知識レベルにはこれだけでは不十分です。

インプットした情報を『定着』させる必要があります。

情報のネットワークは、草むらのなかの道のようなものです。

情報が定着することを、脳化学的には『強化』といいますが、草むらの中の道を何度も通ることで、徐々にハッキリと分かる道になっていきます。これが強化のメカニズムであり、記憶が定着するということです。

覚えたつもりなのに思い出せないというのは、道の途中で迷子になって必要な情報までたどり着けない状態なんです。

脳は知っていることは覚えない

勉強のコツ=記憶を定着させるコツといっても過言ではありません。

何度も教科書を読めばそれだけで情報のネットワークが強化されて記憶が定着するように思えますが、そこまで話は簡単ではありません。

なぜなら、私たちの脳には省エネメカニズムが組み込まれているからです。

脳は省エネのために、一度「知っている」と思ったことは覚えようとしない特性があります。

例えば同じ映画を2回目に見ると、初めて見た時のようには感動できないと思います。これは2回目に見た時は「既に知っている」ために脳がほとんど動いていない証拠です。

教科書を単純に繰り返し読んでも、それだけでは記憶が定着しない理由は、脳が働いてくれないからです。読んだつもりでも読んでいないのです。

そこで、強制的に脳を働かせる仕組みが必要になります。それが腺を引きながら読む、ということです。

間違える回数を増やす

生物学的に、私たちの脳が一発で完全に記憶できるものがあります。

何だと思いますか?

それは『痛み』です。

そもそも私たちは生存するために記憶します。

ケガをしないように危ない場所には近づかないこと、熱くなったヤカンには触らないこと、効率的に水や食料が手に入る場所を覚えること、これらは全て生存するための記憶です。

生存するために最も重要なのは『死なないこと』です。自然界の動物にとってケガをしただけで狩りができなくなったり、天敵から逃げられなくなります。つまり『痛み』は死に直結する重要な信号なのです。

つまり『痛み』の記憶は、生存に最も必要な情報だからこそ、一発で強く記憶に残るのです。

痛みの次に記憶しやすいのは『快感』です。食事や性行為に快楽を感じるのは、それが生存に必要だからです。

ただし、快楽の記憶は痛みの記憶ほど強力ではありません。なぜなら『痛み』のほうが死に直結するからです。

しかも快楽には『慣れ』が生じやすい特徴があります。
逆に、痛みは慣れが生じにくい特徴があります。

受験勉強で練習問題を解くのは、まさに『痛み』と『快楽』を利用した記憶方法です。もちろん物理的に殴られるわけではありませんが、間違えると心理的に痛みがあります。正答できれば心理的に快楽があります。

痛みのほうが快楽よりも記憶に残りやすく、慣れも生じにくいので、特に間違えることが記憶の定着には大切です。

つまり効率的な勉強法とは、効率的に間違える勉強法なんです。

一問一答型の問題集が効率的なのは、最も短い時間で間違えることができるからです。

長い文章の4択問題を一問解く間に、一問一答であれば10問くらい解けます。単純に考えると10倍多く間違えることができるわけです。

なお、私は2冊の一問一答を使いました。個人的には厚い問題集一冊よりも、薄い問題集2冊を使うほうがおすすめです。

知識の漏れを少なくするだけであれば厚い問題集一冊で良いのですが、記憶量をネットワークの拡大として考えると、やはり2冊のほうが効率的だと思います。

まとめ:知識は忘れても方法は忘れない

今改めて思い出しても、この時の自分の勉強法は今考えても理にかなっていると思います。

当時、私の高校からいわゆる難関大学に進学する人はほとんどおらず、その高校の中でも私の成績はどの科目も中の下くらいでした。さらに世界史は学校の授業でも習っていない状態です。

つまり私は特別に優秀だったわけでも、過去の積み重ねがあったわけでもありませんでした。

それでもやり方が良ければ、それなりに結果が出ます。

受験が終わって10年以上の年月が経って、正直なところ世界史の知識そのものはほとんど忘れてしまいましたが、知識は忘れても、一度学んだやり方は忘れません。

世界史の知識よりも、大学合格という結果よりも、そのプロセスで学んだ勉強方法が私の財産だと思っています。

あなた自身の勉強方法を見つける参考になれば幸いです。


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